UR都市機構東日本賃貸住宅本部は2024年度に多摩地域2団地の建て替えに向けた設計をスタートさせる。多摩ニュータウン諏訪団地(多摩市)の「その2」とけやき台(立川市)の第1期を対象とし、それぞれ約300戸、約260戸の新たな住棟を建設する計画。いずれも公募型プロポーザル方式で24年度第1四半期に基本設計などの業務委託先を決める考え。一定程度の成果が得られた段階で工事を発注し、多摩ニュータウン諏訪のその2を30年度まで、けやき台の第1期を28年度までに完成させる方針だ。
多摩ニュータウン諏訪団地は多摩市諏訪2丁目他に、1971年3月と79年8月に管理を始めた5〜11階建て11棟518戸が既存する。このうち2020年3月に5階建て2棟120戸(2―3―1号棟、2―3―2号棟)の建て替えを決定。耐震強度不足のため解体した住棟2棟(2―1―2号棟、2―1―3号棟)の跡地を利用して、9階建て1棟148戸の新たな住棟を建設する。この住棟は長谷工コーポレーションの施工で25年7月25日までに完成させる予定だ。
これに続き今年9月には、2―3―3号棟と2―3―4号棟の5階建て2棟60戸を団地再生等事業着手団地に決定していた。
一方、けやき台団地は立川市若葉町1ノ13にある5階建て30棟1250戸で、1966年度に管理を始めた。このうち2020年12月に1・2・9〜16号棟の10棟470戸を団地再生等着手団地に決定。敷地を四つの街区に分け、9・10・13〜16号棟の6棟250戸がある2街区を先行エリア、1・2・11・12号棟の4棟220戸がある残り2街区を将来エリアと位置付けている。
窓建コンサルタント(新宿区)への業務委託を通じ、先行エリアに建てる新住棟の基本計画などを検討していた。
24年度第1四半期に委託先を決める予定の業務はいずれも「建物基本設計その他」。建て替えに関わる建築の意匠・構造、電気と機械の各設備、土木、造園について設計と積算を行ってもらう。工事中の設計意図伝達も委託先に任せることを想定しているため、履行期間は多摩ニュータウン諏訪団地のその2が24〜30年度の7カ年、けやき台団地の第1期が24〜28年度の5カ年となっている。
提供:建通新聞社