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建通新聞社(東京)
2023/11/14

【東京】都 四谷大木戸〜外濠に導水路新設

 東京都は外濠の浄化に向けた計画を進めている。水源として下水再生水と荒川河川水を活用し、閉鎖水域となっている外濠に導水する方針。玉川上水の終点(四谷大木戸)と外濠をつなぐ導水路を新設するため、下水道局第二基幹施設再構築事務所が調査設計業務の委託先を希望制指名競争入札(設計等委託実績評価型総合評価方式)で12月に決める予定。導水路の整備ルートや施工方法、事業用地の選定などに関する調査を実施して、履行期間280日で2024年度内に成果を得る。
 外濠の市ケ谷濠と新見附濠、牛込濠(千代田区・新宿区)は閉鎖水域で水質悪化に伴うアオコの発生で悪臭や景観上の問題が起きているため、都では浄化に取り組むことにした。22年度に「外濠浄化に向けた基本計画」を策定。外濠への導水に必要な施設を整備して、毎秒0・5立方b程度の水量を供給する方針を盛り込んだ。
 それによると、水源は多摩川上流水再生センターの下水再生水と荒川の河川水。このうち下水再生水については多摩川上流水再生センター(昭島市)から玉川上水を経由して導水することを想定しており、玉川上水の終端である四ツ谷大木戸と外濠をつなぐ導水路を新設する。これに向け、委託業務を通じて延長4・5`のルート周辺で面積9fの流域踏査を実施する。
 22年度に前段の調査設計をユーエヌコンサルタント(千代田区)が手掛けた。
 関連して別途、「玉川上水概略整備検討委託」の希望制指名競争手続き(12月15日開札)を進めている。玉川上水のうち暗渠区間の下流側を対象に、玉川上水を導水路として活用するための検討を実施する内容。履行期間は150日となっている。
 都では外濠の浄化に向け、都市整備局が全体調整を担い、導水路などの設計や施工を水道局と下水道局が担当する。この他、環境局が既存の清流復活事業との調整を行い、建設局が暫定的な水質改善対策に取り組む。提供:建通新聞社