財務省は北区桐ケ丘1丁目で新たな国家公務員宿舎の整備を計画している。7階建て延べ床面積約5400平方bの建物を造って110戸を配置する考え。2024年度の現地調査などを経て、25〜27年度に工事を進める方針だ。
整備場所は北区桐ケ丘1ノ22にある面積4339平方bの国有地の一部。東京都が都営桐ケ丘アパートの敷地に活用していたが、建て替えを通じて更地となり国に返還された。財務省が所管する普通財産となっている。
新たな国家公務員宿舎は「関東財務局桐ケ丘住宅(仮称)」。24年度予算の概算要求に先立つ営繕計画書では、宿舎の建物規模を鉄筋コンクリート造7階建て延べ5422平方bとした。独身用58戸、単身赴任者用24戸、世帯用28戸の合計110戸を配置することを考えている。
木造平屋の集会場(190平方b)と自転車置き場(280平方b)を含め、工事の全体計画額を26億6933万円と見積もるとともに、計画工期を25〜27年度と設定した。国土交通省による緊急度の判定は最も高い「特A」となっている。
国家公務員宿舎を巡っては、削減計画(11年12月)に基づいて廃止を進めた結果、地域ごとの需給にミスマッチが発生。全国の81地域が供給不足とされ、とりわけ東京23区は単身者用を中心に約3800戸が足りていないという。全国的に老朽化も進行している。
このため23区内では、北区桐ケ丘1丁目の他にも、法務省と財務省が東京拘置所の職員宿舎(葛飾区小菅)を建て替える形で約800戸を整備する計画。PFI手法を導入し、まず25〜27年度に東京拘置所の職員宿舎約350戸を、続く28〜30年度に合同宿舎約450戸を建設する見通しだ。
提供:建通新聞社