内閣府は2024年度予算の概算要求で、グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSUC)構想の推進経費として10億2000万円の予算化を求めた。施設の基本設計や機能・コンセプトなどの詳細な調査に充てる考え。25〜27年度の実施設計・建設、28年度の完成を予定している。
GSUC構想は、海外の大学などと連携して革新技術の研究開発やスタートアップの創出に取り組むもの。渋谷区恵比寿南3丁目・目黒区中目黒2丁目にある防衛研究所などの跡地約2・5fを利用して施設を整備。ディープテック分野(創薬、バイオ、AI、ロボティクスなど)に特化した研究機能や、スタートアップのインキュベーション機能を兼ね備えた「フラッグシップ拠点」にする方針だ。
内閣府と文部科学省が22年度の第2次補正予算で海外大学との調整や建物の検討、国際共同研究の先行実施に必要な75億円の経費を確保。マサチューセッツ工科大学と連携して実現可能性を調べている。
施設の整備を巡っては、文科省が基本方針と基本計画を策定するため、明豊ファシリティワークス(千代田区)で調査・検討を進めている。23年度内に施設規模や民活を含む事業スキームなどを具体化し、24年度からの基本設計の前提を整える見通しだ。
提供:建通新聞社