トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2023/08/23

【東京】都 奥多摩の万世橋、架替え視野に歩道拡幅

 東京都建設局は奥多摩町の多摩川渓谷部に架かる万世橋について、架け替えを視野に入れた歩行者の安全確保策を検討している。所管の西多摩建設事務所が新しい橋の基本設計委託に伴う希望制指名競争入札(実績評価型総合評価方式)を12月にも公示。委託先の選定を経て、150日の履行期間で2024年度内に成果を得る。歩道の幅員を広げる方策を練った上で、架け替える場合には新しい橋の構造形式や施工方法を固めて詳細設計に備える方針だ。
 万世橋は、奥多摩町小丹波〜丹三郎間の多摩川渓谷部に架かる都道45号線(吉野街道)の橋梁。橋長123b、幅員8・2bの1径間鋼逆ローゼ桁橋で、1957年に架設した。
 吉野街道は、緊急輸送道路に指定されている国道411号(青梅街道)の迂回(うかい)路となっているため大型車の往来がある。ただ、万世橋の歩道の幅員は75aと狭く、車道に出なければ歩行者のすれ違いが難しいことなどから安全確保策を施す。
 2005年には既設橋梁の隣に新しい橋梁を増設する案をまとめたものの、地元との調整の結果、再検討することにした。
 現段階では架け替えだけでなく、既設橋梁の拡幅を含む対応を検討しているという。このため基本設計の中で最適な案を具体化し、詳細設計につなげたい考え。
 先行して地質調査の希望制指名競争入札を8月21日に公示した。9月14日に開札して委託先を決め、ボーリング調査などを80日間で完了させる。また、路線測量も希望制指名競争入札で10月に公示する予定。いずれも実績評価型総合評価方式を採用する。
 21年度に復建技術コンサルタント(千代田区)で道路概略設計を行っていた。提供:建通新聞社