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建通新聞社(東京)
2023/08/01

【東京】都 特定沿道建築物の耐震化率88・1%に

 東京都都市整備局のまとめによると、特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化率は6月末現在で88・1%となり、前回調査の2022年12月末現在に比べ0・4ポイント上昇した。また、特定緊急輸送道路の通行機能を表す総合到達率は92・8%で、こちらも前回調査から0・2ポイント上昇。25年度までに区間到達率が95%未満の特定緊急輸送道路を解消し、総合到達率を99%に高めるため、所有者に対する働き掛けや支援策を進めている。
 特定緊急輸送道路の沿道建築物は1万8277棟。新耐震基準の1万3453棟と旧耐震基準の4824棟で構成している。
 旧耐震基準の建築物のうち4736棟は耐震診断が完了。また、耐震化が必要と診断されたため改修などを施したのは2646棟で、前回調査時より64棟増えたことから、耐震化率は0・4ポイント上昇し88・1%となった。
 ただ、耐震性の不足が判明したものの、耐震化が完了していない建築物が2090棟残っている。さらに耐震診断をしておらず、耐震性が不明な旧耐震基準の建築物も88棟ある。
 このため都は早期に耐震診断を完了するよう、所有者に対して法令に基づく指導や指示、報告命令などを所管行政庁と連携して実施中だ。
 都は特定緊急輸送道路の指標として、20年3月から新たに「区間到達率」と「総合到達率」の二つを採用している。「区間到達率」は都県境の入り口から、特定緊急輸送道路のうち交差点などで区分した特定の部分にまで到達できる確率で、「総合到達率」はその平均値。耐震化率に比べ、特定緊急輸送道路の通行機能の効果をより的確に示す狙いがある。
 耐震化の進展により、前回調査時に比べ区間到達率がアップしているところが増えているため、総合到達率も0・2ポイント上昇して92・8%になった。提供:建通新聞社