東京都建設局は、日の出町にある大久野地区第一沢で砂防事業を実施する。土石流災害を防ぐため、堤長35・5b、堤高8・4bの砂防堰堤を1基設ける計画。所管の西多摩建設事務所が7月に用地測量を始めており、国から砂防指定地の指定を受けた上で2024〜25年度に用地取得を進める。26〜27年度に堰堤の築造工事を行う予定だ。
大久野地区では第一沢の流域内に崩壊跡が多くあり、崩壊した土砂が河床に堆積している状況。大雨の際に崩壊が拡大したり、堆積した土砂が流出したりする恐れがある。
また、斜面際は土石流の土砂災害警戒区域に指定され、住宅地が広がっているだけでなく、避難所となる町立小学校やホールが立っていることなどを踏まえて対策を施すことにした。
整備する堰堤はコンクリート構造の透過型で、堤長35・5b、堤高8・4b、天端幅3b。下流側には垂直壁を延長13bの規模で配置する。延長40bの流路と110bの管理用通路も設ける。
まず用地測量を実施して、面積約6000平方bの範囲を対象に国へ砂防指定地の指定を申請。砂防指定地の告示を受けて24年度に用地取得を進める。
25年度に工事用道路を造り、26年度に流路を設けて、26〜27年度に堰堤を築造する。27年度末までに管理用通路を整備して事業を完了させる予定だ。
21年度に詳細設計を日本インシーク(中央区)が手掛けた。
用地測量をピー・ディ・シー(八王子市)が担当している。
提供:建通新聞社