六本木五丁目西地区市街地再開発準備組合は、同地区における市街地再開発事業の概要を発表した。事業を通じ、総延べ床面積108万平方b超の施設群を建設する。今後都市計画決定に向けた手続きなどを進めて2025年度に着工し、30年度の完成を目指す。事業協力者は森ビル(港区)と住友不動産(新宿区)。
計画地は港区六本木5、6丁目と麻布十番1丁目の各地内。六本木ヒルズの東側に位置し、外苑東通りと区道第1104号線、環状3号線、区道849号線に囲まれ南北に伸びたエリアで、区域面積は10・1f。
地区内にA街区(A―1、A―2、A―3)・B〜E街区を設定し、それぞれ再開発ビルなどを整備する。
施設計画を見ると、A―1街区の建物の規模は、地下8階地上66階建て延べ79万4500平方b。高さは327b。イベントホール・カンファレンス施設や国際水準の宿泊施設、エンターテインメント施設、展望施設などを整備する。
A―2街区は3階建て延べ1000平方b。高さは20b。用途は寺院など。
A―3街区は地下1階地上3階建て延べ1400平方b。高さは20b。主要用途は教会。
B街区は地下5階地上70階建て延べ23万9100平方b。高さは288bとなる。用途のメインは共同住宅で、外国人就労者、居住者に対応する国際水準の居住機能約9万6000平方bの他、店舗、事務所、駐車場などとする。
C街区は6階建て延べ1万6900平方b。高さは35b。用途は学校など。
D街区は地下1階地上3階建て延べ4500平方b。高さは35b。主要用途は集会場、宿泊施設で、既存の国際文化会館と旧岩崎邸の庭園を保存する。
南端のE街区は、地下3階地上9階建て延べ2万9200平方b。高さは35b。用途は共同住宅、店舗、駐車場などを予定。
同地区は都市再生特別地区として、地上・地下の重層的な歩行者ネットワークの充実や交通結束機能の強化、国際化に対応した教育・医療・情報提供・MICE・カンファレンス・滞在型宿泊機能などを誘導する地域。
そこで、地下鉄駅との接続通路(東京メトロ日比谷線六本木駅、都営地下鉄大江戸線六本木駅をつなぐバリアフリー化された地下通路)・駅まち広場・交通結節点広場を整備し、視認性・利便性に優れた質の高い交通結束点を形成する。また、高低差のある地形をつなぐ東西・南北方向の貫通道路を整備する。
環境負荷低減に向けて、建物の低層部などに立体的な屋上庭園(約1万6000平方b)を配置。高効率設備機器や太陽光発電設備、高機能Low―eガラスも採用する。街区全体での水循環も図る。
地域の防災対応として、駅まち広場など合計5000平方bを、災害時における帰宅困難者の一時滞在施設として活用する計画だ。
提供:建通新聞社