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建通新聞社(東京)
2023/06/23

【東京】有楽町・南北線延伸 来年度後半にも着工か

 東京メトロによる有楽町線と南北線の延伸を巡り、6月22日に都市計画案と環境影響評価書案の縦覧が東京都や沿線区で始まった。それぞれ工事に向けて2022年度から実施している手続きの一環で、案に関わる地元説明会も順次開催。いずれも順調なら今後1年程度で都市計画決定する見通し。東京メトロは都計決定から1年以内の工事着手を目指しているため、最速で24年度の後半に工事がスタートする可能性がある。ともに工期約10年で30年代半ばに開業する目標を掲げている。
 有楽町線と南北線の延伸は、22年3月に国が事業を許可。同年の6月から南北線、8月から有楽町線の都市計画と環境影響評価の手続きが進められている。これらの状況を見ながら国が工事の施行も認可することになる。
 個々に見ると、有楽町線の延伸(江東区)は豊洲駅から東西線の東陽町駅を経て、半蔵門線の住吉駅につながる分岐線を新たに造り、所要時間の短縮や周辺路線の混雑緩和、鉄道空白地帯の解消などを図るもの。計画延長約5・2`の地下式で、中間駅として▽枝川▽東陽町▽千石―の3カ所(いずれも仮称)を設ける。
 建設延長4・8`、総建設費約2690億円で、国と東京都の地下高速鉄道事業費補助(一部江東区負担)や鉄道・運輸機構の鉄道建設融資を得て建設する予定。併せて豊洲駅を改良するため、鉄道・運輸機構からの借り入れで約296億円の事業費を確保する考え。
 一方、南北線の延伸(港区)は品川〜白金高輪間の分岐線を新たに造り、JRの主要路線や京急線、東海道新幹線などの品川駅と接続させて、都心部のアクセス利便性の向上を図る。計画延長約2・8`の地下式で、起点側に品川駅(仮称)を設ける。
 建設延長2・5`、総建設費約1310億円で、こちらも国と都の地下高速鉄道整備事業費補助や鉄道・運輸機構の都市鉄道融資を得て建設する予定だ。提供:建通新聞社