東京都港湾局は東京港港湾計画の第9次改訂に向けた中間報告をまとめ、5月22日の東京都港湾審議会(会長・内藤忠顕日本郵船取締役)に示した。新海面処分場コンテナふ頭と内貿ユニットロード埠ふ頭に合計4バース・総延長950bの耐震強化岸壁を整備して港湾施設の機能強化を図る。審議会での議論などを踏まえて2023年度内の改訂につなげる。
東京湾港湾計画は、港湾の能力や港湾施設の規模・配置、土地利用などをおおむね10年ごとに定めているもの。現在は14年度に策定した第8次改訂港湾計画に基づく整備などを実施。第9次改訂に向け、22年1月に策定した長期構想を指針として内容を練っている。
中間報告によると、港湾施設は増加する内貿貨物や船舶の大型化への対応、防災対策のため、新たなふ頭の整備や既存ふ頭の再編整備などを計画に位置付ける。
具体的に見ると、外貿関係は新海面処分場コンテナふ頭に計画するZ1岸壁(延長420b)の両端にZ0岸壁とZ2岸壁の合計延長450bを新設。既設のY2岸壁や整備中のY3岸壁(いずれも中央防波堤外側、各400b)を含めて総延長1670b、水深16〜16・5b、奥行き500bの連続バースにする。
また、青海コンテナふ頭にあるA2岸壁(延長350b)の水深を、現在のマイナス15bからマイナス15〜16bに改める。
一方、内貿関係では、内貿ユニットロードふ頭(中央防波堤内側)にX6〜X7岸壁の合計延長500bを新設。既設の]4〜]5岸壁(合計延長460b、水深9b)も40b延伸して500bにする。
災害時にも物流機能を確保できるよう、新たな岸壁はいずれも耐震強化岸壁とする方針だ。
この他、次世代・再生可能エネルギーの導入による脱炭素化や、最先端技術を活用したターミナル処理能力の増強、水辺のにぎわいづくりなどに関する計画を盛り込んで第9次改訂につなげる。
提供:建通新聞社