UR都市機構東日本都市再生本部は4月26日、港区・虎ノ門一丁目中央地区の再開発に関わる事業パートナーの公募を始めた。延べ床面積約11万2000平方bの再開発ビルを整備する方針の下、計画の深度化や権利者との合意形成、保留床の取得・賃借による施設の一括管理・運営などを担ってもらう。企画提案方式で事業パートナーを選ぶため、所管の都心業務部が5月26日〜6月6日に参加申し込みを受け付けた上で、7月14〜21日に企画提案書の提出を求める。8月24日のプレゼンテーションを経て、9月上旬をめどに審査結果を通知する予定。その後、事業パートナーとともに都市計画手続きや着工・完成などに向けたスケジュールを練っていく。
検討対象の区域は港区虎ノ門1丁目地内の面積約1f。URを含めて30者以上の権利者がいる。
再開発ビルの規模は地下3階地上35階建て(高さ約180b)で延べ床面積約11万2000平方bを想定。事務所の他、業務支援、住宅の用途で活用する見通しだ。権利床と保留床の面積内訳などは確定していない。
事業の初期段階から民間のノウハウを導入するため事業パートナーを選定。計画検討や権利者の合意形成といった業務へ参画してもらうとともに、特定事業参加者として施設の一括床運営・管理も任せる。
企画提案への申し込み資格を見ると、市街地再開発事業で▽個人施行者▽特定業務代行者▽特定建築者▽参加組合員▽特定事業参加者―のいずれかを務めた実績や、都心の5区にある延べ床面積10万平方b以上の複合用途ビルの管理・運営実績などを求めている。
現地の地域地区は商業地域(容積率700%、建ぺい率80%)や防火地域で、特定都市再生緊急整備地域、街並み再生地区などにも指定されたエリア。近隣には東京メトロ銀座線の虎ノ門駅などがある他、複数の再開発によって街並みの更新が進んでいる。
このため事業を通じ、国際的なビジネス・交流拠点としての機能強化を図るとともに、新橋と虎ノ門をつなぐ広域基盤を整備して地域全体の魅力向上につなげたい考えだ。
提供:建通新聞社