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建通新聞社(東京)
2023/04/04

【東京】首都高 CN、安全表彰等に加点 契約制度

 首都高速道路会社は総合評価方式による工事の入札で、カーボンニュートラル(CN)に取り組む企業と安全管理優良工事表彰の受賞者を加点評価する。また、総合評価方式やプロポーザル方式による調査・設計業務の発注では若手技術者などの配置に対する加点評価を試みる。これらを2023年度の契約制度に新たに位置付け、4月から入札などに向けて内部手続きを始める案件に適用していく。
 工事の新たな加点評価はWTO対象を除く総合評価方式の入札案件に適用。個々に見ると、CNに取り組む企業への加点はSBT認定(パリ協定が求める水準と整合した企業の温室効果ガス削減目標を認定機関が認めたもの)を取得していることが条件だ。配点は0・25点(技術提案を求める案件)または0・5点(技術提案を求めない案件)とする。
 安全管理優良工事表彰の受賞者への加点は23年度に同表彰制度を創設することを踏まえた対応。過去3年間で「同一工種」の社長表彰に0・25点(技術提案を求める案件)または0・5点(技術提案を求めない案件)、「全工種」(同一ではない工種)の社長表彰には0・125点(技術提案を求める案件)または0・25点(技術提案を求めない案件)を付与する。
 一方、調査・設計業務の若手技術者などの配置に対する加点評価は「担い手育成促進業務」と題し、WTO対象を除く総合評価方式やプロポーザルの案件(業務体制確認タイプ以外)で試みる。20年4月から試行中の「首都高未経験技術者活用業務」の仕組みをベースに、年齢と首都高業務での管理技術者の経験数などを踏まえて条件を設定。具体的には「40歳未満で経験5回以下」または「40歳以上で経験3回以下」のどちらかの管理技術者と、管理補助技術者をセットにして配置する場合に4点を与える。
 管理補助技術者に関しては、首都高未経験技術者活用業務で「原則毎回」としている打ち合わせの出席回数を▽初回▽中間▽最終回―に減らすとともに、入札時の手持ち業務量の審査を実施しないようにして緩和を図った。
 23年度当初の時点では、公募型プロポーザル方式の手続き簡略タイプや公募型総合評価決定方式の技術提案タイプにより委託先を選ぶ13業種の62件への適用を予定している。

【物品、役務に低価格調査制度】

 これらの他、物品製造と役務提供の入札や見積もりに低価格調査制度を導入。国土交通省の状況を参考に、4月1日以降に公告などを行う予定価格1000万円超の案件で、予定価格の60%を調査基準価格として定める。提供:建通新聞社