東京都建設局は府中3・4・3号狛江国立線の府中市是政3丁目〜南町1丁目間約1275bを整備するため測量に着手する。2月に説明会を開いて現況測量を実施することなどを地元に伝えた。ルート上の鉄道交差部などはボックストンネルでアンダーパスさせる計画。今後2年程度をかけ用地測量まで作業を進めて事業認可につなげる。
府中3・4・3号線は、多摩川左岸の府中市押上町4丁目(調布市境)から同市四谷6丁目(国立市境)までを東西に結ぶ延長約8515bの都市計画道路。押上町方面の起点側と四谷方面の終点側の2区間・約4400bが整備済みだ。一方、未整備で残る途中の府中街道〜野猿街道間約4080bは都市計画道路の第4次事業化計画(16〜25年度)で優先整備路線に位置付けられている。
測量に着手するのは、未整備区間のうち起点側の是政3丁目地内(府中街道)から南町1丁目地内(かえで通り)に至る延長約1275bで、幅員20〜32・5bの道路を新設する。ルート上にある府中第二都市下水路とJR武蔵野線・南武線の交差部にはボックストンネルを設けてアンダーパスさせる。
構造別に幅員を見ると、平面の標準部が20b(車道部2車線9b、歩道5・5b×2)、トンネル部が20・7b(車道部2車線7・5b、歩道4・95b×2)。トンネル前後の掘割部については28・5bを確保して、中央に本線(車道2車線7・5b、歩道3b×2)を、両側に側道(車道1車線4b×2、歩道2・5b×2)を配置する。
東光コンサルタンツ(豊島区)で道路概略修正設計を進めている他、大輝(府中市)とアサヒサーベイング(調布市)に現況測量の業務を委託した。
府中3・4・3号線は多摩の東西方向の交通ネットワークを強化する役割を担う。完成すれば、甲州街道や多摩川通りからの交通の一部が転換されて混雑の緩和が期待できるだけでなく、中央自動車道の国立府中インターチェンジや府中スマートインターチェンジ、稲城インターチェンジへのアクセス性が向上するという。
また、測量着手区間の周辺を走る市道4―280号線や多摩川通りは鉄道のアンダーパス部に車高制限があるため、車高制限のない中央道の側道に大型車が集中。これらのアンダーパス部は歩道が狭かったり、階段になっていたりするところもある。
そこで今回整備するトンネル部は車高制限がない緩やかな縦断勾配にし、掘割部を含め歩道を設けることで安全性と利便性の向上を図る。
提供:建通新聞社