三井不動産や明治神宮など4者は2月17日、神宮外苑地区の第1種市街地再開発事業を施行することについて東京都の認可を得た。神宮球場や秩父宮ラグビー場などを連鎖的に建て替えて、総延べ床面積約56万5000平方bの施設建築物を整備する。23年度の権利変換計画認可を経て、24年度の本体着工、35年度の完成を目指す。総事業費約3490億円を見込む。
計画地は港区北青山1・2丁目、新宿区霞ケ丘町地内の約17・5fで、神宮球場、神宮第二球場、秩父宮ラグビー場、伊藤忠商事東京本社ビルなどが立地。三井不動産が代表施行者、明治神宮、UR都市機構、伊藤忠商事が共同施行者となって個人施行の再開発を実施する。
施設建築物の延べ床面積は▽ラグビー場棟=約7万6700平方b▽複合棟A=約12万7300平方b▽複合棟B=約2万9100平方b▽複合棟C=約1200平方b▽事務所棟=約21万3000平方b▽ホテル併設野球場棟=約11万5700平方b▽文化交流施設棟=約2000平方b―で合計約56万5000平方b。最大面積約1・5fの広場や最長約400bの通路といった公共施設なども整備する。
工事は神宮第二球場と伊藤忠商事東京本社ビルなどを今年から解体した上で、ラグビー場棟の1期分を25年3月〜28年7月、事務所棟を25年3月〜28年11月に建設。また、秩父宮ラグビー場を27年から解体し、ホテル併設野球場棟と複合棟Aを28年5月〜32年3月で建設する。さらに、神宮球場を32年から解体し、ラグビー場棟の2期分を33年6月〜34年11月、文化交流施設棟を33年6月〜35年2月、複合棟Bを33年6月〜35年11月、複合棟Cを34年11月〜35年11月に建設する。
ラグビー場棟の建設は鹿島や三井不動産などが設立したPFI事業会社が担当。事務所棟の建設は伊藤忠商事が東京本社ビルを解体した上で行う。秩父宮ラグビー場の解体などはUR、神宮球場などの解体とホテル併設野球場棟のうち野球場の建設は明治神宮が手掛ける。他の施設建築物の建設などは三井不動産が担う。
総事業費約3490億円の主な内訳として、工事費などを約3131億円(施設建築物約3020億円、共同施設約110億円)、調査設計計画費を約163億円(建築設計約131億円他)、土地整備費を約116億円(建築物除却約95億円、整地約17億円他)と見積もっている。
提供:建通新聞社