国土交通省関東地方整備局は管内の区市町村に週休2日制工事の取り組みを促すため、品確法運用指針に基づく発注関係事務の関東ブロック独自指標で区市町村を対象とする「週休2日制工事の実施」を新たに位置付けた。2024年度に建設業でも始まる時間外労働の罰則付き上限規制を踏まえた対応。実施状況に関わる5段階の評価項目を掲げ、発注関係事務の22年度調査から各団体の取り組みを把握する他、24年度の目標も設定してもらう考え。10月に22年度調査の結果を公表する。
関東地整は管内発注機関の発注関係事務に関して全国統一指標と関東ブロック独自指標を定めている。「週休2日制工事の実施」は全国統一指標に位置付けているものの、対象が国の機関、特殊法人等、都県政令市で、区市町村は含まれていない。
22年12月に管内の415区市町村が21年度に契約した全工事で週休2日制の実施状況を調べたところ、全体の約5%しか取り組んでいないことが判明した。一方、全国統一指標の対象となっている国の機関や都県政令市などは、実施率が19年度の26%から20年度に44%、21年度には78%と取り組みが進んでおり、区市町村とは大きな隔たりがあった。
このため区市町村を対象とする「週休2日制工事の実施」を関東ブロック独自指標で新たに位置付けて取り組みを促すことになった。
5段階の評価項目は次の通り。
「a」=全ての対象工事を週休2日制対象工事として発注手続きを実施▽「b」=対象工事の半数程度以上を週休2日制対象工事として発注手続きを実施▽「c」=対象工事の一部(半数未満で1件でもあれば該当)を週休2日制対象工事として発注手続きを実施▽「d」=週休2日制対象工事を導入していないが、導入に向けて検討を実施(おおむね1年以内に試行を実施する予定)▽「e」=週休2日制対象工事を導入しておらず、導入に向けた検討も実施していない
提供:建通新聞社