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建通新聞社(東京)
2023/02/02

【東京】都 野音Park―PFI、6月に指針

 東京都建設局はPark―PFIで日比谷公園の大音楽堂(日比谷野音)を再整備するための基本方針をまとめた。大音楽堂を改築して、周辺に飲食店や売店などを設置する計画。事業者の募集要件などを盛る「公募設置等指針」を6月ごろに公表して設置予定者の選定手続きにつなげる。設置予定者から提出された「公募設置等計画」を2023年度末に認定した上で、24年度以降に設計・工事に入る予定だ。
 大音楽堂は日比谷公園(千代田区)の代表的な施設の一つ。1923年に設置し、2度の改築を経て83年に既存施設が完成した。築後約40年がたち老朽化が進んでいるため「都立日比谷公園再生整備計画」(2021年7月)に基づき民間資金を活用した再整備・管理運営を実施して、施設の機能向上や日比谷公園のさらなるにぎわい創出を図ることになった。
 21年11月には民間事業者に参入意欲や事業イメージをヒアリングして、事業の実現可能性を高めるマーケットサウンディング調査を実施。大音楽堂周辺の面積約1万2000平方bを対象に施設の内容や事業者の公募条件などについて意見を集めた。
 これらの経緯を踏まえて策定した今回の基本方針では、23年に開設から100周年を迎える歴史を継承しつつ、「野音のこれからの100年」にふさわしいデザインへとリニューアルする方向性を定めた。
 具体的には大音楽堂と周辺の園地を一体的に整備し、軽飲食店や売店などを置くことで利用者の利便性向上を図るとともに、さらなるにぎわいや憩いの空間を創出する。騒音対策や暑さ対策にも配慮した上で、「野音ならでは」の解放感を維持することを前提に、ステージ上と観客席前方には屋根を設置。控室やバックヤードなどの機能を拡充して施設の利便性を高めたい考えだ。 
 今後、事業内容や設置予定者(事業者)の公募要件・スケジュールなどをさらに詰め、6月ごろの公表に向けて公募設置等指針をまとめる。提供:建通新聞社