トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2022/11/30

【東京】羽田JR線シールド、鹿島JVが技術協力

 国土交通省関東地方整備局はJR東日本羽田空港アクセス線の羽田空港内整備で、シールドトンネルの築造に関わる技術協力業務の優先交渉権者を鹿島・東亜建設工業・あおみ建設JVに決めた。設計段階から施工者のノウハウを反映させるECIの一環で、7月から公募型プロポーザルの手続きを進めていた。11月22日に1243万円で契約を締結。2023年6月2日を期限に履行してもらうとともに、530億円程度を見込む工事の価格などを同JVと交渉し、成立した場合には工事も随意契約する。2023年度内の着工、28年3月の完成を予定している。
 JR東日本羽田空港アクセス線は東京貨物ターミナル(品川区)から羽田空港新駅(大田区)までの延長約5`を新設。このうち羽田空港内の約2・4`を直轄事業とし、新駅側の約0・5`を開削工法、他の約1・9`をシールド工法で建設する。
 シールド工法の約1・9`は、東京空港警察署の近傍にある第2タクシープールへ発進立坑を設け、空港端に向かって内径10・6bの単円断面トンネルを構築。JR東日本が東京貨物ターミナル側からシールド工法で掘り進めてくるトンネルと地表面下約40bで地中接合させる。
 シールドトンネルの詳細設計やルート上にあるエアサイド連絡橋の改良設計をパシフィックコンサルタンツ(千代田区)で進めており、今回の技術協力業務を通じて鹿島・東亜・あおみJVに施工ノウハウの反映を求める。価格交渉などが成立した場合に随意契約する工事は▽仮設工▽土工▽構造物工▽シールド製作・組み立て工▽シールド工▽発進防護工▽近接構造物防護工▽エアサイド連絡橋改良工▽液状化対策工▽地中接合工―が内容だ。
 JR東日本羽田空港アクセス線の羽田空港内整備を巡っては、開削工法による約0・5`のうち新駅などの築造に先行してECIを採用。技術協力業務の優先交渉権者に清水建設を選んで8月に契約を結んだ。今後、価格などの交渉が成立すれば、撤去工や仮設工といった工事(300億〜330億円程度、28年3月まで)を同社と随意契約して23年度に着工する見通し。本体工などの後続工事(60億円程度、27年度後半〜29年9月)も随意契約する予定でいる。
 また、新駅などとシールドトンネルをつなぐ残りの開削工法区間(立坑接続部〜モノレール躯体交差部)についてはパシフィックコンサルタンツで基本設計中。23年度以降に詳細設計やルート上にある空港施設(第1RX局舎)の解体を経て工事を始める方針だ。提供:建通新聞社