大田区と東急電鉄は10月21日、新空港線の整備主体となる第三セクターを設立したと発表した。会社名は「羽田エアポートライン株式会社」(HAL)。設立日は14日で、大田区田園調布1ノ53ノ9に本店を置く。大田区の玉川一二副区長が代表取締役を務める。
HALは新空港線のうち、第1期区間となる東急多摩川矢口渡駅から京急蒲田駅までの整備主体。資本金は2億9500万円で、区が1億8000万円(61%)、東急電鉄が1億1500万円(39%)を出資する。事業目的は鉄道事業法に基づく第3種鉄道事業など。東急電鉄が営業主体となる。
都市鉄道等利便増進法を活用して整備する予定でおり、今後、国土交通省へ鉄道事業の大臣許可申請を行う。3年程度で都市計画や環境アセスメントの手続きを進めた後、10年程度で工事を実施することを見込んでいる。2030年代の開業を目指す。
玉川社長は「羽田エアポートラインは、新空港線を実現させてほしい、という多くの方からの期待を背負っている会社。今後は必要な手続きと関係者との協議を着実に行いながら、新空港線の早期整備を進める」とコメントした。
新空港線には京浜急行電鉄の京急蒲田駅から大鳥居駅までの第2期区間もある。ただ、京急線と東急線では軌間が異なるという課題を踏まえ、区は第1期の整備中に国も含めた関係者と整備主体の在り方を協議するとしている。
提供:建通新聞社