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建通新聞社(東京)
2022/09/28

【東京】港区 区有施設初の木造建築 プロポ

 港区は、東麻布二丁目複合施設の新築工事に伴い、設計・施工事業者を選定するプロポーザルの募集要項を公表した。区有施設初の木造建築を計画しており、12月16〜26日の期間で参加表明書と第1次審査書類を受け付ける。2回の審査を経て、2023年2月に結果を通知する。履行期間は23年3月から27年9月までで、引渡期日までのスケジュールは事業者が提案する。
 提案金額は、設計経費で1億0670万円、施工経費で21億2630万円が上限。設計者の参加資格では、延床面積が1500平方b以上の木構造施設の新築または改築の設計実績やZEBプランナーの取得などを求める。施工者は3業種の異業種建設企業体で、構成員に区内事業者を含む場合はプロポーザルで加点される。
 業務では旧朝倉小学校(東麻布2ノ1ノ1、敷地面積5019平方b)のプール棟跡地に、全国的に見ても先駆的な木造耐火建築を新設。体育館棟を解体した場所には園庭を整備し、外構や敷地内のインフラも整える。施設への昇降機設置は別途発注する計画だ。
 新施設の規模は準木造または一部木造の混構造で、地下1階地上2階建て延べ1810平方b。新施設用の敷地は1230平方b。地階は防災備蓄倉庫や駐車場、1階は東麻布区民協働スペース、2階は小規模多機能型居宅介護施設が入居する。
 区有施設初の木造建築として、区の取り組みをアピールするのにふさわしい建物とし、外観・内観ともに機能性とデザイン性に優れた施設に設える。建物の木造化率はプロポーザルの審査でも評価される。ハイブリッド構造にするため、各事業者で特許や大臣認定を取得した独自技術の活用が想定される。将来的な改修に備え、柱や耐力壁を極力なくし、柱間のスパンを大きく取ることができる工法も必要となる。
 園庭は、約2350平方bの土地を芝生またはクッション性・断熱性のある仕上げ材で整備。災害時には避難所になるためマンホールトイレを設置する。解体する体育館棟の規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造3階建て延べ977平方b。1968年に建設された。提供:建通新聞社