東京都は、PFI手法による新しい葛西臨海水族園(仮称)の整備運営事業者をNECキャピタルソリューショングループ(INOCHIグループ)に決めた。同グループの提案によると、新水族園の計画規模は延べ床面積約2万4000平方b。第4回都議会定例会の議決後に契約を結んで設計・建設を進めてもらう。2028年3月の開園を目指す。
既存の葛西臨海水族園(江戸川区臨海町6)が老朽化したため、営業を続けたまま敷地内に新水族園を建設して機能を移す。
INOCHIグループが計画する新水族園は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地下1階地上2階建て延べ約2万4000平方bで、総水量約4800dの水槽を設ける。
地下1階に「外洋大水槽」の他、「教育普及エリア」や「アクアリウムカフェ」などを整備。地上1階がエントランスで、「サンゴ大水槽」やレストラン、カフェを配置する。地上2階は屋上庭園への出入り口とする。
屋上に太陽光発電パネルを設置するとともに、緑化を施して丘のような外観を造り出す。
施設内の吹き抜けに各階をつなぐ階段やエレベーター、エスカレーターなどを集約する。
8月25日に開札したWTO総合評価一般競争入札にはINOCHIグループの他、五洋建設を代表企業とするグループが参加。INOCHグループは税込み431億4438万6762万円で応札して価格審査点では2位だったものの、提案内容に関する加点審査点で逆転した。税込み予定総額は432億1705万円で、落札率は99・8%だった。
INOCHIグループは代表企業のNECキャピタルソリューションに加え、構成員に▽大建設計▽鹿島▽安藤ハザマ▽乃村工藝社▽新菱冷熱工業▽日テレアックスオン▽ハリマビステム―が名を連ねている。また、協力企業として
▽日プラ▽山王総合▽ゼットン―が参加している。
提供:建通新聞社