日本スポーツ振興センター(JSC)は8月22日、新秩父宮ラグビー場の整備や運営などのPFI事業を手掛ける民間事業者に鹿島(代表企業)、三井不動産、東京建物、東京ドームの4社グループ(Scrum for 新秩父宮)を選定した。1月からWTO総合評価一般競争入札の手続きを進めていたもので、同グループは▽施設整備費489億2000万円(税抜き、以下同じ)▽スポーツ博物館の維持管理費4億2061万0089円▽運営権対価411億5879万1907円―に基づく入札金額などにより落札者となった。1期工事で延べ床面積約6万8843平方bの施設を整備して、2027年12月末にラグビーの試合や大会などが開けるようにする。続く2期工事で約7万0349平方bまで施設規模を拡大し、34年5月末の全体供用を目指す。
今年で築75年を迎える現・秩父宮ラグビー場(港区北青山2丁目)の老朽化などを受けて、近傍の神宮第二球場(新宿区霞ケ丘町)の場所に全天候型の新たなスタジアムを建設。スポーツ博物館や店舗なども併設させる。BT+コンセッション(公共施設等運営権)の事業方式を採用した。
鹿島グループの提案によると、施設は鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁を持つ地下1階地上7階建て。ラグビー大会時に約1万5547人、イベント時に約2万0547人を収容できるようにする。50b×12b×1面と16b×9b×2面の大型映像装置を設置する。
「ZEB Ready」の認証取得を予定している他、太陽光発電で1000`hの創エネにも取り組む。
グループ協力企業として▽松田平田設計▽読売新聞東京本社▽日本テレビ放送網▽エイベックス・エンタテインメント▽ニッポン放送▽ソフトバンク▽鹿島建物総合管理▽ALSOK常駐警備▽東京ドームファシリティーズ▽東京不動産管理―の10社が名を連ねている。
提供:建通新聞社