東京都建設局は秋川に架かる「東秋川橋」(あきる野市〜八王子 市)を架け替える。既存橋の下流側に長さ約141bの1径間アーチ橋を架設する計画。2021年度に用地測量を始めており、用地取得を順次進めて工事につなげ、10〜12年間で事業を完了させるスケジュールを想定している。
東秋川橋は、秋川で隔てられたあきる野市小川と八王子市高月町を結ぶ都道瑞穂あきる野八王子線(166号)の橋梁。7連単純活荷重合成鈑桁橋の車道橋と7連単純非合成鈑桁橋の人道橋で構成しており、橋長は117・6b、幅員は車道橋が7・1b、人道橋が2bとなっている。
1962年8月の完成で、供用開始から60年が経過。河床の洗掘によって橋脚が損傷し、抜本的な対策が必要なことから橋梁全体を架け替えることにした。
新橋は橋長141・5b、幅員13・2bの1径間のアーチ橋(単弦ローゼ橋)。橋脚をなくすことで河積阻害を解消し、河床洗掘の影響を受けないようにする。幅員のうち上流側の7・5bを車道部に充てて2車線を確保するとともに、アーチ部を挟んで下流側に2bの歩道部を設ける。アーチ部の高さは19bとする。取り付け道路を含む事業延長は391bある。日本エンジニアリング(港区)で詳細設計をまとめた。
架け替えの際は車両用の仮橋を設置せずに既設橋の下流側へ新橋を整備して、事業期間の短縮や取り付け道路の急カーブの解消を図る。
ただ、既設の人道橋が新橋の架設に支障となるため、まず上流側へ橋長120b、幅員2bの仮人道橋を設置して人道橋の一部を撤去(施工期間=非出水期1回)。続いて新橋の橋台2基の築造(非出水期2回)と上部工の設置(非出水期2〜3回)を進めて交通を切り替えた後、既設の車道橋と人道橋の残存部、仮人道橋の撤去(非出水期2回)を行って工事を完了させる方針だ。
提供:建通新聞社