東京大学は本郷キャンパスに建設する「ダイバーシティ&インクルージョン棟」(D&I棟)の建築と設備の基本設計業務を委託するため、7月15日に公募型プロポーザルの手続き開始を公示した。3棟・総延べ床面積約1万1000平方bの規模を計画しており。建築は「建築関係設計・施工管理業務」、設備は「建築設備関係設計・施工管理業務」の有資格者から7月26日まで参加表明書を、9月14日まで技術提案書を受け付けて、9月26日までに特定通知する。2022年度内に成果を得て実施設計を進め、23年7月〜27年10月に工事を行う予定だ。
D&I棟は、文京区本郷7ノ3ノ1にある本郷キャンパス北東の弥生門付近から暗闇坂沿いの敷地に建設する。21年9月の「ダイバーシティ&インクルージョン宣言」を踏まえ、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂性)を推進するための支援・交流活動拠点と位置付けている。
A〜C棟の3棟で構成。いずれも鉄筋コンクリート造とし、A棟は4階建て延べ床面積2600平方b、B棟は地下2階地上4階建て延べ3400平方b、C棟は地下1階地上5階建て延べ床面積5000平方bの規模を計画している。
全てZEBに対応した建物・設備計画とする他、各室・トイレの配置や利用計画はD&Iに配慮。昇降機をA棟とB棟に各1基、C棟に2基設置する。
キャンパスへの出入り口も併せて整備して、地域連携の強化・街の活性化にもつなげたい考え。
基本設計は建築、設備ともに23年2月28日が履行期限。既存建物の解体に伴う仮設計画や既設排水管路の切り回し計画、埋設文化財調査の範囲と実施時期なども検討する。後続の実施設計は基本設計の委託先に随意契約で委託する見通しだ。
工事は棟ごとに3期に分けて進める。23年7月〜24年9月にB棟(1期)、24年11月〜26年3月にA棟(2期)、26年5月〜27年10月にC棟(3期)の順で行う予定でいる。
提供:建通新聞社