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建通新聞社(東京)
2022/07/14

【東京】都 白子川流域に調節池、容量8・3万m3

 東京都建設局は白子川流域に調節池を新設する。練馬区大泉町地内で約8万3000立方bの容量を確保して、治水安全度を向上させる計画。候補地を絞り込んで施設配置や形式などの事業化案を整理・比較するため、検討業務の委託先を希望制指名競争入札で8月に決める。2023年2月を履行期限に成果を得て、関係者との協議に備える。
 白子川は新河岸川の支川で、練馬区の大泉井頭公園の七福橋を起点に埼玉県境沿いなどを流下し、板橋区三園で新河岸川に合流する1級河川。流域面積25平方`で、都内区間の流路延長は8・5`ある。
 これまでに比丘尼橋上流調節池(容量3万4400立方b、堀込式)と比丘尼橋下流調節池(21万2000立方b、地下箱式)、白子川地下調節池(21万2000立方b、地下トンネル式)をいずれも練馬区区内に整備した。
 近年は局地的な豪雨が多発していることから、都は河川整備の目標整備水準を引き上げて、区部では時間最大75_降雨対応と設定。「新河岸川及び白子川河川整備計画(東京都管理区間)」を18年度に変更して、新たな調節池の整備を位置付けた。
 この計画に基づいて、練馬区大泉町1丁目(別荘橋)〜2丁目(向下橋)区間に容量約8万3000立方bの調節池を設けるための検討を進める。
 今回の業務は「白子川中流部における治水対策検討委託」と題し、基礎調査を実施して事業化案をまとめてもらう。周辺地の現況と将来的な土地利用状況を整理し、調節池を設置する上で支障となる地下埋設物も調べて設置候補地を挙げる。
 その上で、設置位置や施設規模(深さ、延長、貯留量、必要面積など)の概略をまとめ、調節池の基本構造を比較検討する。比較案としては地下箱式や地下トンネル式、オープン式など複数のパターンを想定し、それぞれの概算事業費と概算事業期間を算出して評価する。
 業務の委託先を決める希望制指名競争入札は、土木・水系関係調査A〜Bのうち、河川・水理調査に登録がある有資格者から7月15日まで希望申請を受け付けて、8月3日に開札する。23年2月28日が履行期限となっている。提供:建通新聞社