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建通新聞社(東京)
2022/06/21

【東京】南北線延伸2・5q 開削とシールドで建設

 東京メトロは南北線の延伸整備に関する計画概要を明らかにした。建設区間約2・5`のうち、新設の品川駅を含む起終点を開削工法、軌道のトンネルを品川駅方面からの片押しによるシールド工法で建設する方針だ。今後2年程度で都市計画や環境影響評価の手続きを進め、都計決定後1年以内に着工したい考え。区間の一部で大深度法の適用可能性を検討していく。
 南北線の延伸整備は品川〜白金高輪(港区高輪4丁目〜白金台1丁目)間に分岐線を新たに造り、品川駅で山手線をはじめとするJR東日本の主要路線や京急線、東海道新幹線を接続させて、都心部のアクセス利便性向上などを図るもの。有楽町線の延伸整備(豊洲〜住吉間)とともに、今年3月に国土交通大臣から第1種鉄道事業の許可を受けた。総建設費約1310億円。地下高速鉄道整備事業費補助と鉄道・運輸機構の都市鉄道融資を得て建設し、2030年代半ばに開業させる目標を掲げている。
 計画概要によると、品川駅西方の第一京浜(国道15号)の地下に開削工法で幅約19〜22b、延長約460bの南北線の品川駅を建設。箱型2層構造のうち下層に島式2線のホーム、上層にコンコースなどを配置する。
 ここからシールドマシンを発進し、外径約10bの単断面で延長約2`のトンネルを構築して複線軌道を収める。ルートを見ると、国道15号を北上した後に環状第4号線(事業中)を西に向かい、桜田通り(国道1号)を通過して目黒通りを北東方面に進んで既設の折り返し施設につなげる。
 曲線半径は目黒通りに進入する付近の163bが最小。シールドマシンが到達する折り返し施設との接続部は延長約120bで、開削工法を使って建設する。
 建設区間を都市計画法に基づく都市施設(都市高速鉄道)とするため、東京都とともに都市計画素案をまとめた。また、国道15号から環状第4号線に向かう当たりのトンネルは品川駅西口地区の市街地再開発事業区域(港区高輪3丁目)と重複することから都市計画で立体的な範囲を定める。
 大深度法の適用可能性については、国道1号〜折り返し施設付近間の深さが地表から40b以上になることが想定されるため、工事着手までに必要な調査などを行って検討していく。提供:建通新聞社