世田谷区は、公共建築物の建設や改修にZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を適用するため、目標値を定めた指針を策定する。指針策定と運用に当たって、支援業務を大成建設(新宿区)に委託した。納期は2023年度末まで。22年度に指針を策定し、23年度には指針を反映した「世田谷区公共施設等総合計画」の改定を予定している。
今回の業務では新築・改築工事、改修工事で、それぞれZEBの実現に必要な建物の仕様を検証し、指針案を作成。また、13年度を基準としたCO2の削減率を算出して、「世田谷区公共施設等総合計画」に結果を反映させるとともに、効果的な手法を提案する。ZEBの運用に当たっては、対策によって上乗せされる費用をどこまで容認するかも課題で、併せて検討する。
世田谷区は22年10月に「世田谷区気候非常事態宣言」」を表明し、CO2削減に向けた対策を進めている。その中でも公共建築物のエネルギー消費量削減は、環境負荷の低減に効果的な手法の一つとし、ZEBの適用に取り組む。
ZEB検証の対象モデル建築物は、新築・改築の場合が「学校(8000平方b)」「保育園(1500平方b)」「事務所(800平方b)」。改修工事の場合が「学校(5000平方b)」「地区会館(500平方b)」「保育園(600平方b)」と設定している。
提供:建通新聞社