東京都生活文化スポーツ局は駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場の老朽化対策を検討する。改修または改築で対応し、スポーツ利用以外のニーズも取り入れた複合施設にしたい考え。5GをはじめとしたICTの導入なども視野に入れている。これに伴う調査業務を6月下旬に委託し、2022年度末までに成果を得て方向性を固める見通しだ。
駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場の所在地は世田谷区駒沢公園1ノ1。スタンド席に2万0010人を収容でき、全国高等学校サッカー選手権大会やラグビー日本選手権大会などの試合に活用されている。ただ、1964年の完成から57年がたち老朽化が進んでいるため、今後の施設の在り方を整理して老朽化対策を方向付けることになった。
対象は陸上競技場と競技場内のトレーニングルーム、サービスセンター、会議室。調査業務では、まず利用者のニーズや類似施設の状況をヒアリング・分析し、今後のターゲット層の設定を含めた施設のコンセプトや将来像といった長期的な方針を練る。5GやAI(人工知能)、AR(拡張現実)などの導入も含め、これまでにない新しい競技場の将来像を描いていく。
競技場単体での機能性や利便性の向上だけでなく、駒沢オリンピック公園内に位置する他の運動施設との連携、一体的な活用といった面的な機能の改善を検討。競技場の利用拡大策や収支改善策も探る。
その上で、改修または改築を見据えて施設計画と導入すべき設備・機能などを具体的に考える。
調査業務の委託は希望制指名競争入札で決める。市場・補償鑑定関係調査または企画立案支援でA〜Bの競争入札参加有資格者から6月3日まで希望申請を受け付け、同月22日に開札する。2023年3月24日を期限に成果をまとめてもらう。
提供:建通新聞社