トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2022/04/04

【東京】首都高 技術選抜設計承認方式を制度化

 首都高速道路会社は同社の工事契約制度(2022年4月版)に、都心環状線・日本橋区間地下化事業(千代田区〜中央区)の本体工事で試みる「技術選抜設計承認方式」を位置付けた。また、工事発注見通しの公表範囲を1年間分から3年間分に拡大。新大宮上尾道路・与野〜上尾南(さいたま市中央区〜埼玉県上尾市)の整備に関わる23〜24年度の発注予定案件などを明示した。
 技術選抜設計承認方式は既存の総合評価落札方式を改善したもので、手続きを通じまず2者を選抜して両者に一定程度の実施設計を任せ、完了後の入札で1者に絞って工事の契約を結ぶ。民間の施工ノウハウの活用が不可欠な難しい工事で、技術評価点が僅差になった場合でも特定工種の優れた技術提案を幅広く採用できる可能性が排除されないようにするため。手続きに要する標準的日数は730日前後に及ぶ。
 同方式を試みる都心環状線・日本橋区間地下化事業の本体工事は▽常盤橋地区トンネル(手続き=4月下旬〜24年3月下旬)▽シールドトンネル工事(第2四半期〜23年度第4四半期)▽高速6号向島線接続地区上部・橋脚・基礎(第2四半期〜23年度第4四半期)―の3件。いずれも実施設計付きで50億円以上の案件となっている。
 一方、工事発注見通しの公表範囲は21年度まで1年間分だった。建設会社の計画的な受注体制・技術者配置を可能にするため、22年度からは3年間分に拡大。四半期ごとに公表する中で、例えば22年度第2四半期(22年7月)の公表ならば24年度第1四半期までの発注予定案件を示すことになる。
 これに伴い4日1日付の工事発注見通しでは、新大宮上尾道路・与野〜上尾南の整備に関わる▽与野出入口舗装他(23年度以降入札、2億〜4億円)▽与野入口軸重測定設備新設(24年度第3四半期入札、5000万〜2億円)▽与野出入口標識他(23年度以降入札、5000万億〜2億円)▽与野出入口安全施設・区画線他(23年度以降入札、5000万〜2億円)―といった発注予定案件を挙げている。
 今回の工事契約制度ではこの他、技術提案交渉方式の名称を「技術提案評価方式」に変更して運用を再開。技術提案価格交渉方式のタイプ名も「機器製作タイプ」(旧・複数者交渉Aタイプ)と「高度技術タイプ」(旧・複数者交渉Bタイプ)に改めるとしている。
提供:建通新聞社