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建通新聞社(東京)
2022/01/19

【東京】円滑執行へ意見交換 賃上げ加点に関心

 国土交通省関東地方整備局は1月18日、管内1都8県の建設業協会との意見交換会をウェブ会議形式で開いた。関東地整は2021年度補正予算の円滑な執行に向け、特に概算・概略発注する工事を対象に「当初発注段階における設計の精度向上」を柱とした方策を提示。これに対し、東京建設業協会の今井雅則会長は「施工余力は十分にある」と応じた。また、賃上げに取り組む企業への総合評価落札方式での加点措置が4月から始まることを受けて、各建協からは地域の実情や企業規模に応じた運用を求める意見が相次いだ。
 意見交換会の冒頭、関東地整の若林伸幸局長は、21年度補正予算の「円滑な執行、施工体制の確保に取り組んでいく」と強調。補正予算に基づく工事276件の不調・不落対策として、事業円滑化国債や余裕期間の活用といった方策を取り入れていることを説明した。
 さらに、概算・概略発注の工事では▽設計変更の条件明示▽詳細設計の引き渡し時期の順守▽公告時に関係機関との協議状況の記載―など、さらなる対策を講じるとした。
 一方、賃上げ企業への加点措置については、「経費が上昇するので、発注時に考慮をお願いしたい」などと人件費負担への理解を求める意見や、災害対応など年ごとの状況で給与総額が大きく変わる地方への配慮を求める意見が相次いだ。
 これに対し関東地整の見坂茂範企画部長は、各建協の意見を「しっかり本省に伝えて、より良い制度設計に生かしたい」と回答。また、4月から始まる加点措置に対応できるよう、各建協の会員を対象にウェブ形式による説明会を開催する方針も表明した。提供:建通新聞社