東京都建設局は日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)の民活再整備に関するマーケットサウンディング調査の結果を公表した。不動産業やサービス業、建設業などの6グループ・10事業者と個別に対話して、施設の内容や事業者公募の条件などについて意見を集めた。今回の結果を踏まえて事業手法や公募条件などを具体化し、2022年度に公募手続きを始める。23年度に事業者を決めて24年度の工事着手、27年度末の完成を目指す。
日比谷野音は日比谷公園(千代田区)の代表的な施設の一つ。現施設は1983年の完成で、老朽化が進んでいる。
今年3月の公園審議会の答申に基づき、民間資金を活用した再整備と管理運営で施設の機能向上や公園のさらなるにぎわい創出を図る。
事業の対象範囲は日比谷野音周辺の面積約1万2000平方b。民間事業者に参入意欲や事業イメージをヒアリングして事業の実現可能性を高めることにしていた。
個別の対話で集まった主な意見を見ると、施設の内容に関しては「バックヤードの拡充や控室などの充実だけでなく、レストランやカフェといった収益施設の併設が有用」、「コンサート以外にも一般開放を含めた多様な利用形態とするのが望ましい」といった提案があった。また、公募手続きや事業の条件については、「複数企業でのグループ参加を検討するため、公募開始から提案まで半年以上の期間を設けてほしい」、「事業期間は20年もしくはそれ以上」との要望が挙がった。
提供:建通新聞社