国土交通省荒川下流河川事務所は23区内初の公的機関によるドローン飛行訓練場を、荒川の河川敷を活用して12月17日〜2022年2月26日に試験的に設置する。インフラ分野でのドローン利用が拡大している現状を踏まえ、建設業者や測量技術者などがパイロットを育成できるようにする。期間中にニーズの有無や運営上の課題を確認し、十分な利用が見込める場合は恒久的な開設も視野に入れる。
設置場所は荒川岩淵関緑地バーベキュー広場(北区)で、期間のうち木・金・土曜日に開場する。利用可能時間は午前9〜12時と午後1〜4時。敷地を3区画に仕切り、各区画でドローン1台、最大6人の利用を認める。利用料金は1区画7000円を予定。訓練場のみの提供とし、ドローンや係留ひもは貸し出さない。原則としてホームページ(https://www.arakawaiwabuchi-bbq.jp/drone/)から申し込みを受け付ける。
ICT施工やインフラ維持管理、災害調査などでのドローン活用促進を見据えた取り組み。屋外飛行の場を設けることで、実際の利用に近い状況で訓練できる機会を用意する。
これまでは人口集中地区の上空でドローンを許可なく飛行させることは認められていなかった。十分な強度のひもなどによる機体の係留を条件に飛行を認める航空法施行規則の一部改正が施行されたことを受け、河川敷を占有する北区とともに行う社会実験として、試験的に訓練場を設置する。バーベキュー広場の指定管理者であるサンワックスが実施事業者となる。
業務利用だけでなく一般向けにも開放し、河川空間の新たなレジャー需要を創出する狙いもある。
提供:建通新聞社