八重洲二丁目中地区市街地再開発組合は10月19日、東京都から本組合の設立認可を受けた。事業費約3172億円を投じて総延べ床面積約38万平方b超の再開発ビルを建設。東京駅前の立地を生かしてバスターミナルやインターナショナルスクール、劇場などの機能を配置して、交通結節機能の強化と国際競争力の強化につなげる計画だ。2022年1月にも施工予定者が決まる見通しで、22年度の権利変換計画認可を経て、24年度の着工、28年度の完成を目指す。
同事業では中央区八重洲2丁目地内の地区面積約2・2fに、地下3階地上43階建て延べ38万8330平方bで高さ約226bの再開発ビルを建設する。地下に駐車場とバスターミナル、低層階に劇場と商業施設、インターナショナルスクールを設置。中・高層階はオフィスで、最上部にはサービスアパートメントを整備する。
《東京駅前3地区の再開発が本格化》
東京駅前では外堀通りに面したエリアで三つの大規模再開発が進んでいる。今回の八重洲二丁目中地区に隣接する八重洲二丁目北地区では、総延べ床面積28万9750平方bの再開発ビル(竹中工務店で施工中)に店舗や日本初進出の「ブルガリホテル」、区立小学校などが入る。再開発組合の一員である三井不動産が街区名を「東京ミッドタウン八重洲」に決めた。22年8月末に完成する予定だ。
また、八重洲一丁目東地区はA地区(約0・1f)とB地区(約1・3f)があり、うちB地区には総べ床面積22万5063平方bの再開発ビル(施工=大林組・大成建設JV)を整備。オフィスや医療施設、国際会議などが可能なカンファレンス施設、劇場などを収める。25年4月末の完成を目指している。
これら三つの再開発ではそれぞれの地下にバスターミナルが整備される。その全てをUR都市機構が取得し、京王電鉄バス(府中市)に賃貸して一体的に運営してもらう。東京駅周辺に分散しているバス停留所を集約するのが狙いで、各地区の完成に合わせて順次開業する。
提供:建通新聞社