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建通新聞社(東京)
2021/10/19

【東京】ICT施工の導入効果 小規模工5種で検証

 国土交通省関東地方整備局は、自動化のスケールメリットが現れにくい中小規模工事を対象に、有効にICT技術を活用するための検証作業に着手する。対象工事は▽舗装修繕工▽小規模土工(管路設置)▽小規模土工(敷均・整正)▽構造物設置工▽複数工種・少量施工―の5種。自治体の発注案件に多いこれらの工事において有望な技術、活用法を手引きなどの形でまとめ、普及・促進に取り組む。
 地域建設業、自治体などとICT推進に向けて議論する「埼玉県地域建設業ICT推進検討協議会」を10月18日に開き、検証内容を決めた。同局の見坂茂範企画部長は、自治体発注工事でのICT活用が発展途上にあることを指摘し、「地域に則した協議会で取り組みを進める」と力を込めた。また、埼玉県建設業協会の吉川祐介青年経営者部会長はICT活用に受発注者双方の理解が必要なことを強調した。
 ICT施工の導入効果は、11月15〜19日に関東技術事務所内のフィールドで検証する。舗装修繕工では計測・記録、小規模土工では丁張り設置や施工管理計測・帳票作成といった作業を取り上げ、工事作業の前後段階でのICTを有効活用できる場面を確認する。日本建設機械施工協会の協力を得て、中小規模の現場で有望な計測・施工技術の試行も予定している。
 検証成果は、局の「小規模工事ICT施工活用(案)の手引き」や、受発注者向けの参考資料「3次元データ内製かテキスト」などとしてまとめ、水平展開する。2022年度以降、実際の小規模工事現場でも試行する。
〈DX推進へ地域建設業と議論〉
 18日の会議では、ICT施工に限らず広くデジタル技術の活用(DX)について議論していくことも決めた。まずは局のDXの取り組みを自治体、地域建設業に提供し、参考にしてもらう。提供:建通新聞社