東京都財務局は新宿区にある淀橋市場の施設整備に向けた基本計画と交通計画策定業務の委託先を三菱総合研究所(千代田区)に決めた。所管の中央卸売市場が老朽・狭隘(きょうあい)化などへの対応として卸売施設の新設と総合事務所棟の改築を検討しており、基本計画と交通計画の中に施設配置や工事工程などを具体化して盛り込む。2022年3月25日の納期で計画を策定して後続の設計につなげる。3年程度の工期を想定している。
淀橋市場(新宿区北新宿4ノ2ノ1、敷地面積)は1939年に開設した。都中央卸売市場の青果9市場の中で3番目の取り扱い実績を有する一方で、面積2万3583平方bの敷地内に老朽化・狭隘(きょうあい)化した施設が立ち並んでいる。このため、敷地を効率的に活用するとともに実需者ニーズ配慮した市場へと再整備したい考えだ。
再整備の条件として、敷地中央に既存する卸売場と仲卸業者売場棟は現状の配置を維持しつつ、待機駐車場エリアと正門前の空き地に新たな卸売施設を設ける。また、待機駐車場エリアには事務所も新設し、供用開始後に既存の総合事務所棟を撤去する。基本計画の中で施設配置や施工方法・範囲などをまとめる。
交通計画については、現在の通行車両台数や駐車・待機車両台数を調査・分析した上で、施設整備工事中の適切な迂回(うかい)路の設定や施工後の交通ルールなどをまとめる内容とする。
再整備の実現性を確認する調査業務も三菱総合研究所が20年度に手掛けた。
提供:建通新聞社