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建通新聞社(東京)
2021/08/27

【東京】都 水道工事事故防止へアクションプラン

 東京都水道局は「水道工事事故防止アクションプラン2021」を策定した。年間を通じて死亡事故をゼロにする目標を継続しつつ、休業4日以上の負傷または死亡といった「レベル1以上事故」の発生を年間8件以下、車両系建設機械に起因するレベル1以上の人身事故件数を年間2件以下に抑える目標を設定。通行人や近隣住民が被害を受ける第三者災害は年間4件以下を目標とし、特に高齢者の転倒防止対策を強化したい考え。講習会や安全管理チェックリストの拡充などを通じて受注者の支援に取り組む。
 同局が18〜20年度の3カ年間で発生した事故を検証した結果、レベル1以上事故の件数は全27件。内訳は転倒が10件で最も多く、次いで墜落・転落が5件、車両系建設機械に起因する挟まれ・巻き込まれが4件と続いた。崩壊・転倒や飛来・落下による事故なども起きたという。
 被害者の内訳を見ると受注者が16件、第三者が11件。受注者のうち75%に当たる12件の被害者は下請け業者が占めた。第三者の64%は60歳以上で、転倒による事故が最も多かった。
 この分析結果を踏まえて、21〜23年度を計画期間とする同プランを策定した。目標達成に向けた重点的な取り組みとして、第三者災害防止のための安全管理対策を強化する。高齢者・障害者などに配慮した安全管理対策の紹介や、安全管理のチェックリストを充実させて受注者を支援する。
 受注者と監督員への教育支援も実施する。外国人労働者に向けた安全用視覚教材をデータ提供したり、高齢作業員に配慮した現場環境チェックリストの作成などを通じて、下請けも含めた安全な現場づくりの徹底を図る。
 車両系建設機械に起因する事故を減らす取り組みでは、受注者向け講習会を実施する他、講習会の資料をホームページに掲載してテレワーク中や現場事務所でも閲覧できるようにする。また、誘導員による指示・監視に加えて接触防止装置やバックモニターなどのICT装置を活用した事故防止対策を推奨する。提供:建通新聞社