東京都財務局は多摩メディカル・キャンパスのPFI整備運営事業者を選ぶため、7月30日にWTO総合評価一般競争入札を公告する。設計、建設、工事監理、維持管理・運営の各業務に携わる企業を含むグループでの参加を求める。12月20日まで入札参加申請を受け付けて、2022年2月17日に開札する。22年第2回都議会定例会への報告案件。事業期間は44年3月31日まで。
多摩地域の医療拠点である多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目、敷地面積17万9780平方b)の再編整備の最終段階として、老朽化した神経病院を移転新築する形で「難病医療センター」(300床程度、延べ床面積3万2600平方b程度)を整備。併せて、多摩総合医療センターの別館となる「外来がん検査・治療センター」(延べ床面積5500平方b程度)を新築する。既存の東京都がん検診センター(延べ床面積9991平方b)は解体撤去する。
BTO方式を採用し、事業者が施設を設計・建設して所有権を都に移転。その後の維持管理・運営で都の求めるサービスを提供する。維持管理・運営は新築する2施設に既存の多摩総合医療センターと小児総合医療センターを加えた4施設が対象だ。
入札参加の資格要件を業務ごとに見ると、設計と工事監理は建築設計、建設は建築工事の有資格者とする。いずれも過去10年間に一般病床300床以上の免震構造病院の新築や改築を手掛けた実績が必要な他、建設に携わる企業の少なくとも1者は建築一式の総合評定値が1200点以上であることとした。維持管理・運営は物品買い入れの有資格者で、うち建築物と建築設備の保守管理業務については少なくとも1者に一般病床500床以上の病院での業務受注実績を求めている。
今回の事業に関して都は、21年度当初予算に43年度までを期間とする限度額857億5600万円の債務負担行為を設定している。
提供:建通新聞社