東京都福祉保健局は千葉県袖ケ浦市にある千葉福祉園の改修基本計画を策定する。同園は複数の生活寮などで構成する延べ床面積約3万5000平方bの施設で、水回りや電気・空調機器などの老朽化が進んでいる。今後の利用者数の推計や各施設の老朽度合いなどを踏まえ、設備更新や生活寮の再編、老朽化した診療所の移転などを想定しており、今後15年程度の修繕・改修の基となる計画をまとめる。8月下旬に希望制指名競争入札で業務の委託先を決め、2021年度末までに成果を得る。
千葉福祉園は千葉県袖ケ浦市代宿にある障害者支援施設。敷地面積は約31万8667平方bあり、成人用の生活寮が16棟、児童用の生活寮が2棟ある他、総合訓練センターなどを含めた総延べ床面積3万4895平方bの建物が立地している。1966年から98年にかけて建設した。定員は施設入所支援が320人、福祉型障害児入所施設が48人、短期入所が6人となっている。
園全体で給排水とエネルギー供給機器が老朽化している他、各寮では水回りや空調機器などの劣化が進行。2013年度に実施した劣化度診断調査の結果を精査するとともに、その後の改修・修繕状況を踏まえて、園全体の現状を把握・整理して維持管理上必要な修繕・改修の計画を検討する。
生活寮については、改修対象とする寮の候補と、寮ごとの改修時期、利用者の移寮計画などを踏まえてローリングで居室の建具や内装、水回り、エアコン改修などを進める。各寮の建築年や今後の利用者推計などを基に一部寮の廃止・解体なども含めて検討する。
管理棟(鉄筋コンクリート造3階建て延べ585平方b、1973年完成)は老朽化が著しく衛生環境も良くないため、緊急で移転する方針。既存のクリーニング棟を候補に移転改修を想定している。
この他、建築、電気、機械各分野の劣化・不具合箇所をまとめ、施設利用者の特性や昼夜を通した施設運営を考慮した工事計画、概算工事費などを整理して実施可能な修繕・改修計画を作成する。
業務委託に向けた希望制指名競争入札は土木・水系関係調査または都市計画・交通等計画のA〜Cの競争入札参加有資格者から7月30日まで希望申請を受け付ける。8月20日に開札する予定で、2022年3月18日の履行期限で成果を得て必要な対策を実施していく。
提供:建通新聞社