厚生労働省東京労働局の土田浩史局長らは7月7日、長谷工コーポレーションが設計・施工で進めている「(仮称)高田プロジェクト計画新築工事」(豊島区)の建設現場で安全パトロールを行った。夏季に発生リスクの高まる熱中症と、都内での死亡事故が急増している墜落・転落災害への対策状況を特に重点的に点検。土田局長は「非常に質の高い仕事をされている」と講評した。また、熱中症への注意を喚起するとともに、新型コロナウイルス感染症対策にも注力するよう促し、「工事の完了まで災害ゼロとなるよう取り組んでほしい」と激励した。
パトロールは、都内の建設現場における死亡災害の急増を受けて実施している「Safe Work TOKYO建設死亡災害緊急対策」の一環。現場では鉄筋コンクリート造15階建て延べ約4万平方bで454戸の共同住宅を建設中だ。
長谷工コーポレーションは、元請け、下請け一体のコミュニケーションをベースとした安全衛生管理計画を説明。熱中症対策ではWBGT計の活用に加え、冷水機の分散設置や空調服の貸与、かき氷を自作できる機器の設置など独自の取り組みを紹介した。また、安全衛生協議会のリモート開催、休憩所の間仕切り設置など新型コロナ対策も強化している。
パトロール後、職長会の会長を務める小黒組の福田和紀氏は「誰ひとりとして労災を出さないよう、さらに働きやすい環境を磨く」と決意を述べた。
また、長谷工コーポレーションの山本三里常務執行役員は、「本日のパトロールの結果を都内の全作業所に水平展開する」との考えを示した。
提供:建通新聞社