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建通新聞社(東京)
2021/05/27

【東京】多摩メディカルPFI、特定事業6月以降に

 東京都病院経営本部はPFI手法による多摩メディカル・キャンパスの整備で、特定事業の選定時期を6月以降に繰り延べる。特定事業の選定後に事業者を選ぶための入札手続きを進め、2022年4月の事業契約締結を目指す。「難病医療センター」と「外来がん検査・治療センター」の設計・施工での新築、既存施設の一部解体、維持管理・運営などを包括して民間に発注する格好。実施方針の公表時点では今年2月の特定事業の選定を予定していた。事業期間は変更せず、契約締結日の翌日から44年3月31日までとする。5月26日の都議会・厚生委員会に報告した。
 多摩地域の医療拠点である多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目、敷地面積17万9780平方b)の再編整備の最終段階として、老朽化した神経病院(府中市武蔵台2ノ6ノ1)を移転新築する形で「難病医療センター」(300床程度、延べ床面積3万2600平方b程度)を整備。併せて、多摩総合医療センターの別館となる「外来がん検査・治療センター」(延べ床面積5500平方b程度)を新築する。既存の東京都がん検診センター(延べ床面積9991平方b)は解体撤去する。
 BTO方式を採用し、事業者が施設を設計・建設して所有権を都に移転。その後の維持管理・運営で都の求めるサービスを提供する。維持管理・運営は新築する2施設に既存の多摩総合医療センターと小児総合医療センターを加えた計4施設を対象とする。
 20年11月に公表した実施方針によると、今年2月の特定事業の選定を経て5月に総合評価の一般競争入札を公告し、12月に落札者を公表する予定だった。
 当日の厚生委員会では、特定事業の選定に備えて事業概要やPFIのメリットを報告。設計・施工・維持管理・運営の四つの業務を包括して発注することで、従来の分離分割発注方式と比べた財政負担の縮減割合(バリュー・フォー・マネー)が2・7%になるとの試算を示した。サービス水準の向上も期待できることから、PFIの採用が適当だとする判断を改めて説明した。
提供:建通新聞社