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建通新聞社(東京)
2021/05/18

【東京】自治体のICT施工 受発注者で行動計画

 国土交通省関東地方整備局と埼玉県、さいたま市、埼玉県建設業協会で構成する埼玉地域建設業ICT推進検討協議会は、自治体の発注案件に多い比較的小規模な工事でICT施工を普及させるため、「埼玉県地域建設業ICT推進アクションプラン」を策定した。県市の現場などを活用し、今夏にもICT活用の有効性、課題の検証を受発注者で実施する。国直轄の工事だけでなく、公共工事の大きな割合を占めている自治体にもICT施工の活用を促し、建設業界全体の生産性の向上を目指す。成果は関東エリアの各都県、他地整にも発信していく。
 比較的小規模な土工、舗装工などが多い自治体発注工事では、3次元データを用いた出来形管理やICT施工のメリットを受発注者が実感しにくく、普及の障壁となっていた。こうした現状に対し、関東地整と埼玉県、さいたま市は地域建設業ICT推進検討協議会を2020年度に設置して対応策を模索。21年度から実務者レベルのワーキンググループを立ち上げ、活動を本格化する。
 まず、発注者側に当たる県・市は、監督・検査などの段階での3次元データの活用について課題を確認する。受注者側も、施工の各段階での課題を調べ、解決に資するICTツールを検討する。
 検証作業には県市の現場か、または関東地整が関東DX・i−Construction人材育成センターに設けた実証フィールドを用いる。

―建機操作の後付け支援システムを試行活用―

 また、従来型の建機に後付けで装着し、操作を支援するシステムの試行活用も予定。中小規模の工事現場では、ICT建機の導入が負担となっていることから、こうした後付けのシステムを実証対象の現場に取り入れ、有用性を調べたい考えだ。
提供:建通新聞社