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建通新聞社(東京)
2021/05/13

【東京】都 多摩北部医療C改築へ構想策定支援業務

 東京都病院経営本部は多摩北部医療センターの建て替えに向けた具体的な検討に入る。新しい病院に求められる役割や医療機能の方向性を固めた上で、新施設の整備スケジュールなどを盛る基本構想を策定したい考え。これに伴う支援業務の委託先を決めるため、希望制指名競争入札の手続きをスタート。市場・補償鑑定関係調査A〜Cの有資格者から5月14日まで希望申請を受け付け、同月26日に開札する。12月末納期で成果を得て基本計画など次の段階につなげる。
 多摩北部医療センター(東村山市青葉町1ノ7ノ1、敷地面積16万2797平方b)は、老人ホームや老人保健施設などの機能を配した「東村山キャンパス」の一角にある総合病院。1986年に都立の多摩老人医療センターとして開設し、2005年に都が出資する東京都保健医療公社に移管した。
 病院本館の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て延べ2万5016平方b。この他、敷地内には▽職員住宅A棟(鉄筋コンクリート造4階建て延べ2537平方b)▽職員住宅B棟(鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ2177平方b)▽看護実習自習控室棟(鉄骨造平屋97平方b)▽病児保育室(鉄骨造平屋149平方b)▽付属棟(エネルギーセンター、ガスガバナー棟、マニホールド棟、延べ床面積1279平方b)―などの建物がある。病床数は337床。435人の職員が在籍している。
 20年10月に基本構想検討委員会を設置して建て替えの検討に着手した。建物と設備の老朽化が進んでいるだけでなく、もともと高齢者専門病院として開設した施設のため、患者の動線や利便性、災害時の自立エネルギー確保、新興感染症の受け入れ体制整備など、機能面でも課題がある。検討会では、これらの現病院の課題や経営状況、新しい病院に求められる役割と機能など運営面も含めて議論し、8月以降に報告書を公表する予定。
 今回の支援業務では検討委員会の結果を踏まえて新病院に求められる役割や医療機能、今後取り組んでいく医療分野などを含めた方向性を整理し、新しい施設のゾーニングや整備スケジュールなどを含めた基本構想案をまとめる。
提供:建通新聞社