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建通新聞社(東京)
2021/04/12

【東京】直轄工事約240件 五輪期間中に工事調整

 国土交通省関東地方整備局は、今夏に開催される東京五輪の期間中の混雑緩和に向けて、直轄工事調整の取り組み方針をまとめた。圏央道の内側と、茨城カシマスタジアムの付近で施工する工事のうち、既発注・未発注を合わせた約240件について工事の着手時期の調整や一時休止、車両の出入り調整などを行う。今後、受発注者で協議して具体的な対応内容を詰める。調整に伴う経費・工期の見直しについては設計変更ガイドラインに基づき適切に対応することも明記した。
 オリンピック期間中の7月19日〜8月9日と、パラリンピック期間中の8月24日〜9月5日が対象。取り組み方針は管内の事務所に通知し、期間中の工事車両の削減に向けて対応を促す。
 既に発注した工事や、現在契約に向けて手続き中の工事については、受発注者で早期に協議し、競技スケジュールを踏まえて施工計画を変更する。経費などは設計変更で対応する。
 今後、新規に発注する工事については、発注時期そのものを調整する他、契約から着工までに労務・資機材準備のための期間を設けることができる余裕期間制度を活用し、工事期間と大会の期間が重ならないようにする。また、発注時には工事調整の対象であることを特記仕様書で明記。発注時に工期設定、経費の積算で考慮するとともに、条件変更となった場合は設計変更で対応する。
 具体的な取り組み内容は▽工事着手時期の調整▽工事の一時休止▽工事車両の出入り調整▽夜間工事への振り替え▽工事車両の迂回(うかい)―など。
 インフラ系企業など民間工事の発注者や、建設業団体にも協力を呼び掛ける。道路の占用を伴う民間工事についても取り組み方針を準用し、対応を求める。
提供:建通新聞社