国土交通省は30日、2021年度予算における各事業の配分額を明らかにした。本県関係の直轄で新規事業は、国道220号亀割峠防災のほか、耐震強化岸壁を整備する川内港唐浜地区国際物流ターミナル整備と西之表港洲之崎地区複合一貫輸送ターミナル整備を事業化。道路改築には241億9800万円を投入する。
新規の亀割峠防災(霧島市福山町福山〜同市国分敷根)は、土砂災害時の通行止めによる孤立集落を回避し、日常生活や地域産業の輸送ルートとして信頼性の高いルートの確保を図る。延長は2・3qで山間部をトンネルで通す計画で全体事業費は130億円。21年度は1億円の配分があり調査等を行う。
川内港唐浜地区では、水深12mの岸壁と泊地等の整備を予定。全体事業費は160億円、事業期間は27年度までで21年度は5億円を投入。西之表港洲之崎地区は水深7・5mの岸壁と泊地の整備を計画。全体事業費は85億円で21年度は1億5000万円を計上した。事業期間は26年度まで。
南九州西回り自動車のうち、芦北出水道路は30億5000万円、阿久根川内道路は23億4700万円、東九州自動車道の志布志〜末吉財部に16億7400万円を投入して夏ごろに供用。日南・志布志道路は17億9900万円、油津・夏井道路には4億円の配分があった。
シールドトンネルを整備する鹿児島東西道路は127億5000万円、国道10号の鹿児島北バイパスは4億5000万円、白浜拡幅は10億3000万円、20年度から着手した国道220号牛根境防災は2億円が認められた。
河川・砂防関係で川内川には、改修18億円(えびの市分含む)、河川工作物関連応急対策3億6500万円、総合水系環境整備1億6800万円、肝属川は5億5100万円、桜島直轄砂防は18億3000万円を計上した。
■国際クルーズ拠点整備
22万t級岸壁 来年度供用
鹿児島港の国際クルーズ拠点整備(水深10m)は18億9200万円を投入して、航路泊地等の整備を行い、22万t級のクルーズ船が接岸できる岸壁を21年度に供用。臨港道路鴨池中央港区線には11億3100万円、予防保全は6500万円を計上。志布志港は6億7000万円、名瀬港は9億900万円、指宿港海岸は6億6000万円、鹿児島空港は8億9500万円を配分した。