トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2021/03/30

【香川】県 県有建物の長寿命化推進―行財政改革21年度の実施計画

 香川県は行財政改革の一環として2021年度、行政手続きでの押印の見直しや、県有建物の長寿命化・保有総量の適正化、公共土木施設や県営住宅の長寿命化に取り組むとともに、旧中央病院跡地の利活用の検討などを行う。有識者で構成する香川県行財政改革推進会議(議長・岡田徹太郎香川大学教授)が、県の「行財政改革基本方針2021」に基づく21年度の実施計画案を了承した。
 21〜25年度の5カ年を期間とする行財政改革基本指に基づき、初年度となる21年度に取り組む具体的な内容をまとめた。
 行政手続きのオンライン化として、県が独自に押印を求めている約6000件のうち廃止を検討している約97%の手続きについて、国のマニュアルを参考に見直す。同様にオンライン申請の対象手続きも拡大する。
 人口減少が進む中で住民サービスを効果的・効率的に提供するため、県都市町村で構成する広域水道企業団の経営を効率化しながら、計画的に水道施設の更新や耐震化を進める。4県と経済団体が連携し、四国の新幹線実現に向けた取り組みも推進する。
 21年度の着工を目指す新県立体育館については、管理運営に民間事業者の資金やノウハウを活用することを前提に、最適な管理運営手法や事業期間などを検討。指定管理期間が終了する坂出緩衝緑地や瀬戸大橋記念公園、県立武道館など7施設の指定管理手続きを始める。
 持続可能な財政運営として、県有公共施設の総合的な管理を推進する。県有施設のうち保全計画を策定した建物は計画的な保全工事を実施し、未策定の建物5棟程度の保全計画を策定する。公共土木施設については。橋梁長寿命化修繕計画や砂防関係施設長寿命化計画を更新するとともに、長寿命化計画に沿って道路橋91カ所、トンネル6カ所、道路付属物11施設、ダム管理施設6カ所、港湾施設10カ所などで工事を実施する。
 また、県営住宅についても、3団地3棟の景観改善、1団地1棟の住戸改善・エレベーター増築、4団地の設備改善、1団地1棟の用途廃止済み建物の解体を行う。農業水利施設では国営かんがい排水事業の修繕工事を1地区で、県営基幹水利施設ストックマネジメント事業の工事を2地区で進める。
 さらに、歳入確保や保有コストの圧縮を目指し、未利用地(土地・建物)の売却を推進し、中長期的な観点から旧中央病院跡地の利活用を検討する。
提供:建通新聞社