東武東上線上板橋駅前の再開発事業が始まる。東京都は3月26日、上板橋駅南口駅前東地区市街地再開発組合の設立を認可した。27階建て延べ約3万8550平方bのマンションを含めた3棟のビルを新築し、総戸数440戸の住宅を供給する。駅前広場も整備する。権利変換計画認可は2022年度を見込む。25年度の着工、28年度の完成。総事業費約400億円を投じる。
施行地区は、板橋区上板橋1、2丁目面積約1・7f。上板橋駅から川越街道(国道254号)にかけて3街区に分かれており、各街区に再開発ビルを整備する。
東街区に新築する建物の規模は、地下2階建て地上27階建て延べ約3万8550平方b。高さは約100b。1階と3階にエントランスと店舗、4〜26階に住宅を配置する。
中街区では、地下1階地上19階建て延べ約1万0040平方bのビルを新築。主な用途は住宅で、1階に店舗が入る。
川越街道に接した南地区には、6階建て延べ約1890平方bの事務所・店舗ビルを新築する。
駅前広場の面積は約3900平方b。タクシープールとバスの乗降スペースなどを計画している。地下には約1500台の自転車が収容可能な「上板橋駅南口自転車駐車場」を設置。駅前と川越街道をつなぐ延長約210bの板橋区画街路第8号線も新設する。幅員は16b。車道は2車線で、両側に幅員3・5bの歩道を整備する。
権利関係者は、土地所有者42者、借地権者30者の計72者。参加組合員予定者として住友不動産(新宿区)が参画。事業協力者は大成建設(新宿区)。公共施設部分の基本設計とコンサルタントはURリンケージ(江東区)。再開発ビルの基本設計をINA新建築研究所(文京区)が担当した。施工者は未定で、特定業務代行者を募集する。
上板橋駅南口周辺は狭い道路が多く、木造住宅や店舗併用住宅などが密集しており、土地の高度利用が図られていない状態。駅前への取り付け道路が未整備のため消防車などの通行が難しく、緊急時の交通アクセスにも課題がある。再開発によって防災性を強化するとともに、駅利用者の利便性を向上させる。
提供:建通新聞社