国土交通省は、洪水時などの緊急対応を迅速に行うための拠点整備を市町村と連携して進めており、このほど中国地方整備局管内で倉敷市での「柳井原地区河川防災ステーション整備計画」と「小田川かわまちづくり」計画が新たに1カ所づつ登録された。今後の事業化で地域防災力強化と平成30年7月豪雨被害からの復興の後押しが期待される。事業は倉敷市と国土交通省が分担して担当する。
河川防災ステーションは、水防活動を行うのに必要な土砂などの緊急用資材を備蓄しておく他、資材の搬出入やヘリコプターの離着陸に必要な作業面積を確保する。柳井原地区河川防災ステーションの基本計画によれば、船穂町柳井原に備蓄資材置き場(根固めブロック3750平方b、3層積み2490個)、水防活動スペース(1130平方b)、建機活動スペース1800平方b、駐車場2480平方b、ヘリポートなどを国土交通省、水防センター(500平方b)を倉敷市が担当して建設する。
かわまちづくりは、市町村・民間・河川管理者らが連携し、ソフト・ハード両面から河川空間とまち空間が融合した空間形成を目指す事業。小田川かわまちづくりにおいては真備緊急治水対策プロジェクトと連携し、小田川沿いに(仮称)復興防災公園を拠点とするサイクリングロードによる水辺のネットワークを形成する方針。ハード施策では国土交通省は堤防拡幅および高水敷整正など、倉敷市は(仮称)復興防災公園、広場整備、サイクリングロード整備、案内看板の設置などを担当する。(仮称)復興防災公園には堤防道路周辺にスポーツ・レクレーションゾーン、交流ゾーン、遊びのゾーンに分けて芝生広場など各種広場を設ける。
「提供:建通新聞社」