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建通新聞社四国
2021/03/25

【愛媛】CIIC 愛媛県の建設産業に政策提言

 建設業情報管理センター(CIIC)の「地域建設産業のあり方検討委員会」は、愛媛県の建設産業政策に関する報告書をまとめた。西日本豪雨の復旧・復興の終了、新型コロナウイルス感染症の拡大により、建設投資の先行きに不透明感が高まっているとして、若手・中堅世代の入職促進、月給制・実質週休2日制への移行、建設DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進などを提言した。
 検討委員会は、建設産業政策を立案する都道府県への支援を目的として、CIICが公益事業として実施している。2020年度は、愛媛県への提言の他、島根県の建設産業政策立案の基礎的な資料となる、統計データの分析結果をまとめた。
 愛媛県内の公共事業は、15年度を底に増加傾向が続いており、18年の西日本豪雨の発生を受け、災害復旧関連の事業も増加している。一方、県内の建設企業に対するアンケート調査では、西日本豪雨の復旧の収束、新型コロナウイルスの影響などから、今後の建設投資の見通しを「下降する」「分からない」と回答した企業が全体の6割を超えている。
 検討委員会はこうした現状を踏まえ、今後の建設産業政策の柱として「担い手確保と働き方改革」「生産性の向上」「地域課題への対応力向上」を提言。月給制・実質週休2日制への移行を図るため、県内の市町が週休2日工事を積極的に導入していく必要性を指摘した。
 CCUSの導入を後押しするため、県・市町が総合評価方式で加点措置を講じるなど、優れた技能者を雇用する企業へのインセンティブを高めるよう求めた。
 また、県の土木部発注工事におけるウェブ会議システムや遠隔臨場を参考として、市町も建設DXを推進することを提言。行政・業界団体・企業が連携し、BIM/CIMに代表される工事プロセス全体へのICT導入を図ることも求めている。
提供:建通新聞社