香川県は臨海部埋立地の分譲手続きについて、観音寺港三本松地区(観音寺市)の約2・9fを2021年度に、内海港草壁地区(小豆島町)については造成などの進展を踏まえ22年度に開始する考え。分譲が完了した番の州臨海工業団地(坂出市)に続き、県有地に企業を誘致して地域経済の活性化につなげる。県議会で、高城宗幸氏(自民党香川県政会)の一般質問に浜田恵造知事が答えた。
県有地の分譲・売却についての県の考え方を尋ねた高城氏に対し、浜田知事は「臨海地域への企業立地により、臨海工業の発展や地域経済の活性化を図るため、臨海部に造成した土地の分譲を行っている」と述べた。このうち観音寺港三本松地区については、「全体で11・8fの分譲を予定している。これまでに4・5fの分譲手続きを開始し、3事業者に約3・2fを分譲した」と説明。その上で、「今後、残る約1・3fと、区画道路整備中の約1・6fを合わせた計約2・9fの21年度の分譲に向けた準備を進めていく」と答えた。埋め立て中の5・7fについては「23年度の分譲開始を目指して整地工事などを進める」との方針も示した。
水深12bの耐震岸壁やコンテナターミナルを有する高松港朝日地区の国際物流ターミナルでは、「約2・5fの分譲地について、物流拠点施設の誘致に向けて21年度に分譲手続きを行う」とした。
内海港草壁地区については、全体面積6・9fのうち今後施工する区画内道路を除き、「整備の進捗に合わせて、22年度から地場産業などの立地に向けた分譲を行っていく」との考えを示した。
浜田知事はまた、一般競争入札による売却手続きが不調となった旧三豊工業高校跡地(観音寺市、土地面積3万9680平方bと既存校舎などの建物)についても触れ、「観音寺高校の整備に活用した地方債の適用要件が、21年度中の売却または(既存建物の)解体工事の着手のため、今年11月ごろまでに(先着順で)売却できなければ、県が校舎を解体した上で、改めて売却の手続きを行う」と述べた。
提供:建通新聞社