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北陸工業新聞社
2021/03/25

【富山】合格率、全試験で平均上回る/建設業協会の資格取得支援講座/人材育成へ受講効果発揮

 富山県建設業協会は、会員企業の人材確保・育成事業の一環として毎年開催している「建設業資格取得支援講座」について、20年度受講者の合格率をまとめた。
 それによると、1・2級の土木および建築施工管理技士の資格取得支援に向け実施した6講座(6試験)のうち、合格者が発表された5つの試験すべてで全国平均の合格率を上回り、講座の受講が高い効果を発揮していることが判明した。
 同講座は厚生労働省と富山県、東日本建設業保証の助成金を活用し、県建設業協会が建築資料研究社(日建学院)に業務を委託する形で開催。建設業協会の会員企業に在職しかつ、各検定試験の受験予定者で、全日程(3日間)の講座をすべて受講できる人に限り、参加者を募集した。受講料は無料。
 例年は試験の日程に合わせ、5月から10月に講座を実施していたが、20年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、試験日がいずれも10月以降に延期され、講座の開催時期もそれぞれずれ込んだ。
 20年度の講座は、8月20日から開講した2級土木(学科)を皮切りに、2月上旬までの期間、日建学院富山校で順次行われた。2級建築の学科・実地については、申込者が少数だったため、中止となった。
 合格発表が6月4日の1級建築(実地)を除く、20年度受講者の合格率(表参照)を見ると、5試験すべてで全国平均を上回った。中でも2級土木の実地では、全国平均を31・3ポイント上回ったほか、1級建築(学科)で23・9ポイント、1級土木(学科)で17・7ポイントそれぞれ上回った。
 また、受講者の直近3カ年の合格率を見ると、1級土木(実地)を除き、概ね年々アップしている状況。
 建設業協会では、受講者の合格率が全国平均と比べ総じて高く、非常に効果的な事業であることが証明されたことから、21年度も引き続き同様の講座を開くことにしている。

hokuriku