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鹿児島建設新聞
2021/03/24

【鹿児島】県立博物館考古資料館の保存活用/8月ごろに整備メニュー

 県立博物館考古資料館の第2回保存活用計画策定委員会(原口泉委員長)が23日、鹿児島市の県庁で行われた。前回の指摘を受け、一部解体調査の結果を報告して議論を深め、8月ごろ開催予定の次回までに、必要な工事の整備メニューや活用可能な国等の補助制度をリストアップ。工事等の優先順位の判断材料とする考えだ。 
 一部解体調査から分かったことは、明治16(1883)年に県の興業館(石造・溶結凝灰岩)2階建674.97u)として建造以降、桜島の大正3(1914)年の大爆発に伴う地震後と太平洋戦争時の空爆等による戦災後に、その当時の考えで復元していた。 
 一番の課題は、耐震性の確保。委員からは「第一歩として、床や地盤等の調査を」と要請が出たほか、「エリア全体でマネジメントすることで、最終的には重要文化財を目指してほしい」「数期に分けて整備して歴史的価値の発信を」との意見があった。 
 今後、当局は石造りの耐震補強の事例や戦災後の復元時の発注資料を集めるほか、隣接地の土地利用状況等を整理して次回の委員会に備える。 
 方向性は、価値の現状維持に向け、建造物保存に伴う調査を優先的に実施して、傷んでいる部分から修復を行い、後補部分の価値を見定め、整備を行うことにしている。

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